施工事例

2022.08.17大阪市平野区

長吉小学校小学校土俵整備工事

劣化した屋外の土俵の整備工事

大阪市立長吉小学校は令和5年度に創立150周年を迎えられます、大変歴史のある伝統校です。大阪市平野区長吉地区では一番古い小学校で、開校は明治6年です。正門のすぐ横には大きな屋根の立派な相撲場があり、学校の顔となっています。この度、この相撲場の土俵の整備工事を行いました。土俵には保護のためにビニールシートが掛けられていましたが、そのため、土俵の大部分にカビが発生、付着しており、コロナ渦で3年間使用されず、土俵は痩せ細り凸凹になっていました。

また長年放置されており、横斜めの法面には雨風等で流れ落ち、侵食して形を崩し、土俵全体に大きく歪んだところがあり、土俵俵の紐もほとんど切れてなくなっていました。

大相撲が行われる国技館では土俵は床下に収納されており、本場所が開かれる時に地下からせり上がってきます。4カ月前に使われていた土俵は、多くのひび割れが出来ており、その表面の土を削り取って新しい土を盛り付け、新しい土俵に造り変えられます。土俵に使われる土は関東で採れる荒木田土という土が使われていますが、この土は頑丈ですべり難く、相撲には最適の土ですが、乾燥をするとひび割れが出来ます。

学校や公園に設置される土俵には、このようなひび割れは出来ないようにしなければなりません。そこで、当社ではこの荒木田土に関西以西で採れる真砂土と山砂と当社のオリジナルブレンドの改良材を絶妙のバランスで配合した混合土を作り、ひび割れの出来ない土俵造りを行っております。

裸足で競技をする相撲にとりまして、カビの生えた土俵は不潔で健康被害を起こしますので、カビの除去は不可欠です。本工事で一面に付着したカビは完全に搔き取られました。また、大きく窪んだ所は、その下に隙間があるような軟弱な状態でしたので、大きく掘り起こし、しっかりと踏み固めを行いました。そして、全面に新しい土で盛土を行い、強く叩いて締め固めていき、上面の不陸をなくして水平できれいな平面を作りました。崩れた法面もきれいな台形の形に成形をいたしました。俵も新しい俵に取り替え、俵の紐は切れにくいポリエチレンロープを採用しています。これで清潔で、且つ、安全に競技が出来る、きれいな形の土俵に産まれ変わりました。

当社の土俵造りでは、大相撲の土俵造りに習い、機械を一切使わない施工を行っております。道具は、大ダコ・小ダコ・大タタキ・小タタキといった土俵造りの木製の道具を自作して使っております。長吉小学校の校区には相撲部屋があり、毎年、大阪場所の前に力士のみなさんが来校され、子どもたちとの「ふれあい相撲」が開催されるそうです。新しい土俵で、楽しい催しになりましたら幸いです。

今回の土俵整備工事の内容をTikTokにアップしていますのでぜひご覧ください!
https://www.tiktok.com/@aono.sports/video/7128651235707669762?is_from_webapp=1&sender_device=pc&web_id=7056557240552424961

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